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【2】11/6(金):午前 湘北高校

用意出来たか?そろそろ出るぞ?(合宿所から湘北高校までは徒歩で10分。実家よりも近い距離に在るが為に、この距離感に甘んじていることは否めない。早朝より合宿所周辺のランニングに時間を費やし、登校までに空いた時間を自主練に費やすことは他の選手達もそう変わりはしないだろうけれど、己の体力不足を痛感している身としては前者に時間を割きがちで。汗をかいたところでシャワーの利用は出来ないものだから、タオルで拭う程度で誤魔化すのは仕方がない。制汗スプレーを用いて一旦の落ち着きを見せたところで余裕をもっての登校が叶う時間となったのならば、掛ける声は室内のもう一人に対してだ。本来であれば学校からして異なる中学生、けれど今日ばかりは目的とする校舎は同じとなる。午前中は授業の参加すら免除される程度には、学校をあげて今回の合宿に協力する姿勢を感じる訳で。――ならば尚更、この背に掛かる勤めは大きい筈だ。)取り敢えず校舎見て回るけど、絶対見たいって場所があるなら先に言えよな。そこ優先して回るようにすっからよ。体育館は外せねーだろ?(彼の用意が叶ったのならば施錠までの一連の動作は此方が買って出るつもり。今日は彼の要望に可能な限り応えるナビゲーターを務める心算であるものだから、道すがら事前の要望は尋ねておこう。)
* 9/19(Tue) 22:47 * No.99

っス。よろしくお願いします。(定められた起床時間よりも早く起床して朝練をはじめるのはおのれに限ったことではない。ゆえに体育館は朝でもそれなりに生徒の姿が見られるのだが、日課たるシュート練習は問題なく行うことが叶ったし、高校生たちの練習を間近で見学出来るのも有り難いことだった。合宿6日目の本日も日課を崩すことなく行ったのち、彼とおなじように濡れたタオルや制汗スプレーで身の回りを整え、朝食諸々も済ませてからかけられた誘いに頷いて。)体育館以外ってなると、そーっスね……とくに思いつかないんスけど、購買でなにが売ってあんのかとかは気になります。(通学時間がもっとも掛かるゆえにおのれの方が先にアパートを発つことが多く、施錠はなにかと彼任せになることが多かったろう。此度もその作業は彼にお任せしてしまって、道中の質問へは少しばかり悩む仕草を見せたのちにそう答えを出した。基本弁当になることが多いとは思うものの、それなりに間食も多い身としては購買の品揃えは少々気になるところでもあったゆえに。)……三井サンが思う湘北の魅力がなんなのかも、ちょっと気になります。(とは、移動中にぽつりと零した言葉だった。他の学校と違い湘北高校は公立であると認識している。失礼ながらバスケをする環境や設備は恐らく他の学校の方が整っているだろうと思っているのだが、ゆえにこそセールポイントがあるならば是非聞いておきたいところだった。)
* 9/20(Wed) 22:11 * No.102

(湘北が私立であるというのであれば、校内の設備も様々に整っていると胸を張ることが出来たのかもしれないけれど。変わりようのない事実として湘北は県立高校であることが前提ともなれば、学校見学を為したところで学校としての魅力をアピールする場となるかどうかは彼の受け取り方次第かもしれない。)学食のメニューは結構充実してるぜ、桜木とかよく食ってるとこ見るわ。今日の昼は食堂だな。(普段、彼が中学でどのように昼食の時間を過ごしているかは知らないけれど、今日くらいは学生食堂を共に利用する方向を定めても良いだろう。食堂のみならず、購買に並ぶおにぎりやパン等といった軽食の数々も後で説明することとなる筈だ。百聞は一見に如かず、その言葉に甘える気がしなくもないが。)あ?湘北の魅力?そりゃー……安西先生がいらっしゃるとこじゃねーの?他とは一味も二味も違うだろ、それだけで。(何せ他ならぬ三井自身が、かの監督在ってこその進路選択であったものだから。湘北というチームを語る上で何より欠かすことの出来ない恩師について語ることが許されようものならば、道すがらの時間だけでは到底足りぬと言い切れる程には傾倒している自負もあるが故に。そんな言葉を交わしていれば、遠くない距離に位置している目的地が見えてくるだろうから。早々に校内見学に向かっても良いものの、彼の己も肩から提げた荷物があるだろうことを思えば、)部室に置くかな……あー、でも後から授業出るんだったか。ならオレの教室の方がいいかもな。(それ、と示したのは彼が持つ荷物に対してだ。中学生が高校生、それも最上級生の授業を聴講したところで一体何の意味があるのかとは思わなくもないけれど、仮に何かしらのメモを取ったりするというのであれば、筆記用具は持参のものが一番に違いないから。足はそのまま己の教室へ向かうべく、時折彼へと視線を向けるようにしながら。)
* 9/21(Thu) 22:37 * No.103

……学食あるんスね、楽しみです。三井サンはよく利用するんスか?(給食はあれど学食は経験したことがなく、好奇心にそわりと心が躍った。彼のいう桜木が誰かは県予選を見ていれば予想がつくけれど、斯くいう彼はよく食堂を利用するのだろうかとそれとなく問うてみよう。)……安西先生?(湘北の魅力と訊いて、真っ先に挙げられた名前には失礼ながらも首を傾げてしまった。海南高校の高頭監督や陵南高校の田岡監督、翔陽の選手兼監督の話は雑誌や小耳に挟むことは多かったように思うが、その監督の名は覚えがなく。ゆえに、)有名な監督……だったりするんスか。(とまあ、そんな言葉も訊ねてしまうだろう。だとしたら私立ではなく公立にそんな有名な監督が居るのかと驚きもあるけれど、さて彼の話は何処まで聴けただろうか。程なくして見慣れない高校の門が見えてきたならば、彼の案内に従って歩みを進めるつもりでいる。)あー……荷物っスね。どこに置くかはお任せしますが、二人分の荷物って教室だと邪魔にならないスか。(放課後はバスケ部を見学すると聞いている。一応動けるようにと着替えやバッシュを詰めてきただけ、ぱんぱんとはいかずともスポーツバックは相応に膨らんでいるので。)……高三の授業なんて聞いてもさっぱりわからねーと思うんスけどね。俺、そこまで頭いいわけじゃねーですし。(別に合宿の流れに不満があるわけではないが、授業見学をしたところで学年が離れていることもあり得られるものは特にないと思っている。赤点レベルではないものの優等生というわけでもないゆえに、小さく肩を竦めては溜息を落とした。)
* 9/23(Sat) 20:45 * No.109

行くのは偶にだな、親が弁当持たせてくれっからよ。朝すげー早い時とかは悪ィから学食行ってる。(とはいえ学食で利用する金も親より齎される小遣いからとなるのだから、何処までも親に頼り切りの状態であることは否定出来ないが。様々に種類のあるメニューとなるから、彼の好む品もある筈だ。)え、お前安西先生を知らねーの?まあ最近の湘北の成績だと、知らねーのが当たり前なのか……?(彼の言葉には愕然としたような反応見せるも、ぶつぶつと呟くように返す言葉はある種の納得を込みとして。知らないというのであればこれから知っていけばいい、安西光義という御人がどれほどまでに己に影響を与え、部員達の尊敬を集めているのかということを。「オレは陵南とかからスカウトされてたんだけどさ」、あっさりとした声色で語り出すのは中学生の頃の話。そうした誘いを蹴ってまで湘北に、かの監督の指導を受けたいが為に進学するに至ったまでの話を語るには、合宿所から湘北までの片道だけでは間違いなく足りないに違いないが。何処まで話せたかはわからぬ中で、続きはいつでも語るに違いない。)つーか授業聞くにしたってどの席で聞くんだろうな?オレの隣でも空けんのかな。取り敢えずオレの机に置いとこーぜ、二人分置いときゃ周りも察するだろ。(単なる校内見学に於いては互いに荷物は邪魔となるだけだろうから、早々に身軽になることを選択しよう。足を向けるのは己の教室で、ちらほらと生徒の姿も見受けられる時間帯だろうか。)せめて一年の授業なら良かったのにな。適当に理由付けてサボってもいいんじゃねー?慣れない高校に緊張して気分悪くなりましたとか言ってよ。(上級生として提案するのは如何なものかと言われかねない言葉を笑いながら投げるのは、勉強を得意としていないらしい彼に対して親近感を抱いたからに他ならない。バスケをする為には単位が必須であることは知りつつも、身が入らないことは同じなようだから。)
* 9/24(Sun) 21:52 * No.113

あー……確かに朝練とかあると親に迷惑掛けますよね。今は給食なんで弁当作ってもらうことはないんスけど、高校だとそのあたりも考えなくっちゃか……。(学食の有無も立派な選考材料のひとつになる。ふむ、と考え込むように顎に手をやりながら「ちなみに学食、ウマいんスか」と重要な質問も追加で投げよう。)……ええ、まあ。それに俺、神奈川に来てからまだ三年くらいしか経ってねーんで。ミニバスにも属してなかったですし、あんま知らねーんスよね。(県予選でベンチに目を向けた折はそれこそ置き物のようだなとは感じはしたものの、それ以上の感想は懐かなかった。ゆえにそんなに有名な監督なのだろうかと目を白黒させたものの、神奈川のバスケ界隈では有名な監督なのやもしれないと思えばおのれが知らぬのは当然のこと。彼より語られる安西監督の話には興味深く耳を傾けたものの、道中でわかったのは彼が如何にかの安西監督を慕っているかということだけだったに違いなく。)むしろ三井サンの隣じゃなきゃ俺浮きまくると思いますよ。……まあ一番後ろでもいいですけど、それだと後ろの席のひとも俺の扱いに困ると思うんスよね。(幾ら学校側の許可を得た見学会とはいえ、流石にひとりで放り出されるようなことはないと願いたいものだ。彼の机に荷物を置くのはもちろん賛成して、遠慮なく身軽にならせてもらうとしよう。ちらほらと集まってきた生徒の訝し気な視線が刺さるものの、)えー……出来るもんならそーしたいスけど、センパイとして今の発言はどーなんスかね。それとも、まさかサボりの口実に俺のこと使う気だったりします?(まさか自分だけサボらせることはないだろうと思うゆえ、訝し気に眉を寄せては彼を見据えた。)
* 9/26(Tue) 21:08 * No.119

寮があれば良かったんだけどな、流石に湘北に求めんのは酷ってやつだしよ。まあオレもだけど、合宿参加させてもらえてんだろ?親にさ。なら高校も甘えちまっていいんじゃねーの、遠慮しろってなら最初から言われてるだろうし。(頼れる内は親に頼るのも子の務め、――今の状況に落ち着くまでに散々に甘えに甘えた己が言うのだから真理ではないかと、それほどまでに強気の姿勢を崩さぬ理由を彼は知る由もないけれど。「美味いよ、フツーに」と彼の言葉には頷いておこう。これが背を押す要因となるとまでは思わないが。)へえ、神奈川来る前は何処にいたんだ?関東?(興味の矛先は彼の出身へ。神奈川に長らく居を構えている身なものだから、他県へと拠点を移す切っ掛けがあるとすればそれこそ大学進学が良いところか。尤も彼の話に意識を向けたのは答えが返されるまで、神奈川に詳しくないというのであれば敬愛する恩師について己が説明するまでだと、より語る口調に熱がこもることになる筈だ。)オレも一緒に一番後ろに座らせてくれねーかな、そしたら扱いに困ることもねーだろ?(彼と肩を並べるつもりのようでいて、一番後ろの席であれば前のめりで授業に参加をする必要もないからと、己の為の姿勢を崩すこともないけれど。続く指摘には「バレたか」と軽く笑って、)授業なんていつでも出られるもん、わざわざ出なくて良くね?サボって校内見て回った方が面白いと思うけどな?(勿論彼をサボりの口実に使うつもりであるから、隠しもせずに並べ立てるのはサボりへ誘う甘言だ。流石に彼だけをサボらせるつもりはないから、己も共にサボりを楽しむつもりである。体育館は授業で使う生徒が居るかもしれないから、承諾を得られたならば目的とするのは空き教室か、屋上か。)
* 9/27(Wed) 19:14 * No.122

……そーいうもんスかね。なんか、甘えるとかそーいうの……妙に恥ずかしくて。(好きなことを、バスケをやらせてもらっているだけ親に甘やかされている自覚はありながら、甘えていいといわれて「そうします」と頷けるほど素直というわけではなく。きまりの悪さを誤魔化すよう軽く頬を引っ掻きつつ、味についての補足も心に留めておくとしよう。)……東京です。親の都合でコッチに来た感じス。(兄だけは東京に残って独り暮らしを続けているが、思えばもう三年も経ったのかと感慨深くもなるものだ。ゆえ神奈川のミニバスにも席を置いていなかったがゆえの無知も多く、既に地域と繋がりの深い名門中でスタメンを勝ち取るのも苦労したものだと内心溜息をついたものだった。しかして教室での一幕は、学校見学をしに来た者としてはなんとも不穏な幕開けとなったものだったが。)たしかに。それはアリだと思いますけど、センセーへの進言は三井サンにお任せします。(席を移すにせよ、何処に見学者を配置するのかは教師の采配だろうと思うゆえ。彼の席移動に関しては余所者のおのれが進言するよりは彼自らが物申した方がスムーズだろうとこちらへ飛び火する前に安全策として先手を打ったものの、続く言葉を聞けば思わず笑声を零していた。)はは、そりゃそーっスけど。三井サンこの間俺に『授業は出た方がいい』っていってませんでした?(そう冗談めかして訊きはしつつも、おのれも真面目というわけではない。聞いてもわけがわからない授業に出るくらいならば当然彼の誘いに乗って校内を見回った方が有意義と考えるがゆえに、サボりも彼が一緒なら断る理由はなかった。)――で。おすすめのサボり場所、教えてくれるんスよね。(空き教室でも屋上でも。おすすめの場所は恐らくヤンチャが多かっただろう彼に訊くのが手っ取り早かろうと訊ねては、口角をもちあげては不敵に笑った。)
* 9/29(Fri) 16:46 * No.127

ま、気持ちはわかるけどよ。取り敢えず――この合宿終わってからでも、礼の一つや二つ言ってやりゃいいんじゃね。それだけで嬉しいらしーぜ、親ってやつは。オレも最近知ったんだけど。(言うならば長らくの反抗期を過ごしてきた身であるからして、親不孝を重ねた息子がバスケットボールに向き合う様を見せること自体が親孝行と捉えられているらしい。やれ弁当を頼めば喜ばれたり、この合宿への参加もまた相談以前の問題だったものだから、親へ甘えることに関してこそ先輩面は容易だろう。胸を張れることかどうかは別として。)なんだ、東京ならそこまで違わねーか?どーよ神奈川は。流石にもう慣れただろ?(親の都合、との内容からは単純な連想ゲームが己の中で為されている。流石に県外から現れた新顔に対して排他的な態度を取る者は彼の中学には居ないだろうと思いつつも、基本的には変わらぬ顔触れが集まる公立校。新参者ならではの悩みもあっただろうとは容易に察することだから、今の立場を築いているのは彼の実力を裏付けることともなるだろうか。)今日だけならいけるか……適当に誤魔化すのも面倒だし、やっぱりサボるのが手っ取り早い気ィすんな。授業出るのが一番だとは思うけどよー、時と場合によるとも言うじゃんな?(言い訳がましい言葉を並べ立てている時点で、授業に出ることなくサボりに時間を費やすことは己の中では既定路線。先輩としての姿としては正しくないとは知りつつも、仮に彼が湘北に入学を果たしたとして、手本とするべき真面目な先輩はバスケ部にだって籍を置いているだろうから。)つーわけで、屋上行くぞ。晴れて良かったな、きっと気持ち良いぜ。もしかしたら他にサボってる奴らも居るかもしんねーけど、まあ悪い奴らじゃねーから。(思い浮かべる顔触れは、よく後輩とつるんでいる姿を目にする面々で。彼らが居るにせよ居ないにせよ、彼を引き連れ屋上へと向かう足取りは軽やかなものである筈だ。雑談を交わしていさえすれば、午前が終わるのなんてあっという間。残る予定は昼食に部活の見学にと、こちらもまた直ぐに終わりを迎えてしまう時間となることは、目に見えて明らかである。)
* 10/2(Mon) 17:25 * No.132

…………。それって、もしかして体験談スか。(連ねられた言葉はいずれも一般的な意見というよりは自分自身の体験談のように聞こえたゆえに。彼がヤンチャしていたということはなんとなく聞いたことはあり、であればなるほど、その言葉の説得力にも頷ける。兄弟揃ってバスケの道を往く息子たちのことを母が如何思っているかなど今まで一度も考えたことはなかったが、彼の云う通り感謝くらいは伝えてみるのもいいかもしれないと。そんなことを考えさせられた、通学路での一幕だった。)そースね……最初はまあ色々ありましたけど、今はだいぶ馴染んだと思います。都心と違ってコッチのが公園とかも広いですし。まあでも、バスケットは外では中々出来ねースけど。(既に繋がりの深いコミュニティ、顔馴染が多いらしい選手たちの中に放り込まれた時こそ疎外感を感じたものだが、淡泊な性格がさいわいしてそこに足を取られるようなことはなかった。まだ知らぬことは多いとはいえ、もうすっかり神奈川に馴染んだといっても過言ではなかろう。しかして授業はサボる方向へと舵を取ったようだった。連なる言い訳を聞けば、口許は笑みの形を象ったまま。)……悪い先輩スね。(ぽつりと呟く音は笑い混じりに。)うっす。湘北バスケ部のこと、色々聞かせてください。(斯くて荷物は教室に置き、彼について行くかたちで屋上へと向かうことになるだろう。誰がいるにせよいないにせよ、彼と一緒であればなにを云われることもないだろう。昼食から部活見学へ至るまでもきっとあっという間に過ぎていく。しかしてこの眼に湘北高校の姿を、鮮明に焼き付けるのだ。おのれが入学するかもしれない、その筆頭高校のバスケ部の在り方を。)
* 10/9(Mon) 14:25 * No.155