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【3】11/17(火):午前 ロビー
(向寒の候。11月も半ばを迎えたこの季節にもなると布団からいっそう離れがたくなるとはいえ、今朝は異様に寒かった。ゆえ当然朝練など行ける筈もなく、ルームメイトに名を呼ばれて漸くゆっくりとベッドより上体を起こす為体。くぁ、とあくびを零しながら窓の外へと目を向けては寒さの理由にも納得がいったものだった。食堂へと向かう道中でも雪と戯れるルームメイトを横目に眺めては雪遊びのひとつでも提案しようかと思ったのだが、休校ゆえに各々自由にしていいのかと思いきや勉強が免除になったわけではなくバスケもお預け。斯くて自習という名の強制勉強会が執り行われることになったのだが、無論この自由な男がそんな取り決めに縛られる筈もなく。)こりゃ明日も休校かな。(――しかして男は宿泊施設のロビーに居た。勉強会はラウンジで行われているもののそちらへ足を向けることはなく、吹きこむ風に「さみー」と思わず体を震わせながら外へ向かって歩いていく。勉強が嫌いというわけではないが、気分が乗らない。ただそれだけのこと。勝手に抜け出したことをまたチームメイトに怒られてしまうだろうかと思いながらも反省はしないのだから、この男の図太さやマイペースさは中々に厄介といえよう。ジャージの両ポケットに手を突っ込んでは、なにか温かい飲み物でも買おうかと思い浮かべてた折。ふと人の気配に気づいては、)サボり?(斯様な時間にこんなところにいるのだから恐らくサボりだろうと勝手な憶測を立てつつ、そちらへ眼差しを向けては問い掛けた。)
* 10/3(Tue) 18:16 * No.137
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(暑さに比べれば寒さの方が、まだ耐性を有している気がするのは気のせいではないだろう。うだるような暑さの中でロードワークを行うよりも、肌を刺すような寒さの中で行う方が空気自体を好ましく思うものだから。とはいえ――雪が降るのはいただけない。足元の整わない中では流石に外へと出向く気にもなれず、さてどうするべきかと悩んだところで齎されるのは強制的な勉強会。特段勉強を嫌うわけでも苦手としているわけでもないものだから、そうした時間を敢えて設けられているというのであれば従順に従うのみで。すでにそうした姿勢を知られているものだから、寧ろ他のチームメイトがサボりに時間を費やしていないかどうかを確認する役目をおとな達より指示される程度には、おのれという為人を解されているらしい。故におのれの課題を一段落させるよりも前、向かう足はいくつかの施設を回る。どの箇所にどのチームメイトがいるのかは直接目にしない限りわからなかったから、食堂にラウンジにと覗いた先に知った顔があったのならば、「ちゃんと自習するように」とのお達しを投げたりとしつつ、次に向かった先がロビーであったのだ。届いた声には数回瞳を瞬いて、)……サボってる人を探してました。(向けられた眼差しを正面から受け止めるように、おのれもまた声の主へと視線を投げよう。返す言葉は正直に、この場へ訪れた理由を紡いで。そのさなかに窺うのは、今日までさほどの関わりがあるとは言えなかった先輩の様子である。彼もまた何かしらの理由をもってこの場にいるのだろうけれど、その全容は今は知り得ないものだから。)
* 10/3(Tue) 22:56 * No.139
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(視線の先に居たのは若干ながら憶えのある顔だった。名前を思い出すよりも先、飛んできた言葉にはきょとりと瞬きをついたのち。)そりゃ大変だ。サボってる奴は見つけられたか?(自主的に探しているよりは恐らく教師などに言いつけられてのことだろうと思ったゆえ、そんなふうに問い掛ける。サボっている生徒をこれから見つけに行くのか、或いは見つけた帰りなのかは判別がつかねども、時刻的には恐らく前者であろうか。斯く言う男自身がサボりの張本人であるのだが無論それを告げることもなく、改めて彼の顔ばせを見遣っては、)確か回青の――…ジュン君? だっけ。(思い出したように彼の名を口にしては、あっているだろうかと緩く首を傾げた。苗字ではなく名前の方が印象に残っているのは今もこの合宿に参加している前キャプテンと同じ名前であるがゆえ。間違っていたらそれはそれ、いずれにせよ人当たりのいい緩い笑顔を浮かべるだろう。)
* 10/5(Thu) 15:29 * No.143
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今のところ、成果はゼロです。その方が良いんですけどね。(念の為にと仰せつかった任務であるものだから、実際にサボっている生徒が居ない方が良いだろうことは当然だろう。目の前の彼もまた、サボりではなく何かしらの勉強に時間を費やしてくれているのならば、変わらず成果はゼロのまま。)回青中の、中世古です。中世古順。……俺のこと、覚えててくださってるんですね。陵南の仙道さん。(こうして直接、一対一で言葉を交わした記憶はなかったものだから。合宿に参加をしている全ての中学生を何となしに記憶していてくれているというのであれば、おのれのことを知っている理由にも納得するのだけれども。こちらが彼の名を知り得ているのは勿論だから、その点について疑問を抱きはしないだろうと思うのだが、さてどうだろう。目前の緩やかな笑みからは、その本心はどうにも読み取れずに。)
* 10/7(Sat) 23:31 * No.147
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(成果はゼロ。居眠りはさておき、大人しく着席が出来ない生徒はおのれ以外にも居ると思っていただけに意外な答えではあったけれど、その方がいいと続く言葉を聞けば「確かにな」と同意するように頷いた。もちろん自らサボりを明かすような真似はしない。というより、この男の感覚としてはこれはサボりというよりも“散歩”であるのだが。閑話休題。)ん? ああ、魚住さんとおんなじ名前だったからさ、それで。回青のプレーが印象に残ってたっていうのもあるが。(もちろん合宿に参加している全ての中学生の名前を記憶しているわけではないが、コート上で一度でも対峙し、印象に残る選手であったならば話は別だ。彼のことは先に述べた通りおのれも尊敬する前キャプテンと同じ名前であったということも印象に残った要因のひとつだが、それ以上に彼率いる回青中の選手の動きが県大会優勝校ということもありいずれも伸び代を感じさせるものであったということが大きい。)自販機まで行くけど、せっかくなら一緒に来るか? 見回りついでに。(此処で会ったのも何かの縁。見回りをしているということなら、自販機をついでに見ていくのもありだろうと。伺うように眼差しを向けては、答えをのんびり待つとしよう。)
* 10/8(Sun) 23:01 * No.153
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(返された言葉には納得したような相槌を。合宿に参加をしている高校生たちの中で、確かに同じ音を有するひとりが居たから。)魚住さん――陵南の。音が同じでしたね、俺と。回青を覚えていてもらえるのは素直に嬉しいです。良い選手ばかりだったでしょう?(名前の音こそ同じであれ、字も異なればポジションも身長も、共通項は寧ろ一つだけのような気もするが。おのれが所属する回青というチームを記憶してくれていると知れたなら、口許にはわずかに笑みを浮かべただろう。自分以外の面々の実力はよく知っているつもりであるし、全員が全員、同じ高校に進学をする筈もないと理解しているからこそ、彼らが望む進学先を掴み取ることが出来ればいいと思うのだ。この合宿は何よりの足掛かりとなるだろうし。)自販機。……そうですね、折角なので。ご一緒します、見回りついでに。(長らく居付く場所ではないものの、誰かしらの姿は在っても不思議ではない場所。まっすぐに向けた視線のままに一度大きく頷いたのなら、彼が歩き出すだろうことに合わせてこちらも半歩後ろを付くこととしようか。道中に於いても視線は周囲へと向けて、しっかりと見回りをこなすように。)
* 10/9(Mon) 20:18 * No.157
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(覚えているのは響きだけ。生憎と名前の綴りやら彼個人の詳しい情報は今は此処に居ない後輩の方が詳しかろう。仮にも勧誘をせねばならない立場ならある程度彼らの情報を覚えておくのが筋であろうが、やはりそういうのは向かないなと言葉を交わしては改めて痛感するのだ。優秀な選手が多いことには同意を示すよう頷いて。)ああ。来年お前らを交えたチームと県予選で競うと思うと、うかうかしていられねーって思ったよ。ジュン君はもうある程度希望校は絞れたか?(合宿も半ば。練習試合や高校生たちとの交流を通し、そろそろ中学生たちも何処へ行きたいか各々答えが見えてきた頃合いだろうと、のんびりと問いかけた。回青中の生徒は既に陵南高校の見学を終えたのだったか、或いはまだであるのかは把握しきれてはいないけれど、彼の学校に限らず直接言葉を掛けることはなくとも陵南の校風やチームカラーに惹かれてくれる生徒はきっといるだろうと思っている。言葉と共に縦に振られた首肯をみとめては「オッケー」と相槌を打ち、外の自販機まで連れ立つことになるだろう。雪の降り已まぬ曇天を仰いでは「やっぱさみーな」とひとりごちつつ、程なくして辿り着いた自販機前に屯している生徒はいなかっただろう。)よかったな、居なくて。(とは、サボっている生徒がいなかったことに対しての言葉である。しかして自販機と向き合いつつ、)見回りってどこまで見るつもりでいる?(これは彼がどの程度、どのくらいの時間を見回りに費やすのかという単純な疑問だった。視線は自販機に向けたまま、今更な言葉を零すだろう。)
* 10/9(Mon) 23:12 * No.159
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光栄です。……まあ、大体は。どの学校がどういうチームなのか、わかってきたところなので。見学まで終えてから、あらためて考えようと思ってます。(目星は付けたといって過言ではないものの、明確に進路を定めるにはもう少し時間を要するのだと。彼の属する高校へは、まだ足を向けてすらいなかった。)そうですね……居ないとは、思ってたんですけど。特にウチの奴らとか。でも、実際に居ないのを見ると安心します。(少なからず彼らのことを理解しているつもりであるものだから、見回る先に知った姿がないことには確かな安堵を覚えていて。勿論、彼ら以外に対しても言えること。コートの中ではそれぞれが輝いて見えるプレーを為すとはいえ、日常生活において気に掛かる点が出来てしまったとしたのなら、ふとした瞬間に思い出してしまいそうだからこそ。)行って帰ってくらいで十分だと思ってます、なんだかんだ外に出たりはしてなさそうですし。何か買って、それから戻ろうかと――付き合わせたみたいになりましたね。すみません、ありがとうございます。(彼にその気があったかなかったかは、直接訪ねない限りは知りえぬことではありながらも。結果として自販機までの道中を共にしたことで、おのれの見回りに付き合わせる形となってしまったことは否めないものだから。彼が何かしらの購入ボタンを押すまでの間、おのれは何を買おうかと、並ぶラインナップへ視線を巡らせよう。)
* 10/11(Wed) 18:15 * No.162
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そっか。行きたいところに行けりゃいーな。(選手個人の希望が優先されるのか、はたまた学校側が選手を指名する形式なのか。詳しいことは説明されていたとしても忘れてしまったが、瞑目して紡いだ言葉に嘘はない。彼の希望はわからねど、矢張りこういうのは自分の意思で決めることが大事だと思うゆえに。例えそれで来年苦戦することになったとしても、その時はその時だと笑えるのが仙道彰という男だった。)チームメイトのこと信頼してるんだな。まあでも、他の学校も心配いらねえんじゃねーか。お目付け役も居ることだし。(わざわざ引退した3年生まで此度の合宿に呼び出しているあたり、そういう役目も兼ねているのだろうと思っている。引退してからもなにかと体育館を訪ねてくれる前キャプテンよりなにかとお小言をもらっている身としては決して他人事ではないのだが、「これだけさみーと外に出たくもなくなるしな」と軽く紡いだ言葉は明らかに他人事だった。)いや。元からあったけーもん買うつもりだったし、見回りってほど歩いてもいねーよ。こっちこそわざわざワリィな、外まで。(彼がどこまで見回りをするつもりだったのかはわからないが、雪の降っている外にまで付き合わせてしまったのはこちらもおなじ。購入ボタンを押したのち、取り出し口からホットレモンを取り出しては彼へと振り、)ジュン君。(と、短く彼の名を呼び、手にしていたホットレモンを彼の方へと放るだろう。しかしてにこりと笑っては、)付き合ってくれたお礼。体、冷やさねーようにな。(雪も降っているせいか、今日はいっとうよく冷える。この先まだ見回りが残っているだろうからと、あたたかい飲み物を寄越したがさて彼の口にあうか否か。「ココアの方がよかった?」と笑って続ける口調はやわく、斯く言う男は今暫くここで休憩していくつもりでいる。もちろんそのあとのことは決めていない。なにせ、気紛れなもので。)
* 10/12(Thu) 23:27 * No.164
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(実際にいずれの高校へと進学することとなるのかは、今後のおのれの振る舞いも然ることながら、高校生たちの様子やチームの雰囲気をしっかりと理解した上での判断となるのは当然で。行きたいところ。おのれのそれが高校側との判断と合致すれば良いのだけれど、果たしてそう上手くいくのかどうかは、まだきっと誰にもわからぬ話である筈だ。)勿論、してますよ。仙道さんもでしょう。……先輩方には、ぜひ俺たちのお目付け役も担っていただきたいですね。(自身が身を置く中学に関しては、自分たちで手綱を握り合うことが正しい対応だとは理解しつつも。同学年しか参加をしていない場であるからこそ、同期同士の遣り取りは多少なりとも気の緩みが発生してしまうものだから。仮にどこかの高校へと進学を果たしたところで、その高校からは入れ替わりで卒業をしてしまう最高学年という立場の彼らに何処まで頼ってよいものかは、少しずつ見定めたい部分の一つではある。果たして合宿終了の頃までに理解を出来るかどうかは別として。「これから外に出たくなくなる日が増えそうですね」と返す言葉は、増えるであろう寒い日を思ってのこと。屋内競技で良かったと感じつつ、ランニング等で外に出ることがない訳でもないものだから悩みどころだ。早朝、外を走ることを躊躇うことはないだろうから、身に染み付いた習慣に感謝をしながら。)ああ、いえ。俺も行く理由が出来て良かったですし、仙道さんと話したいとも思っていたので。……話だけじゃなくて、プレーももっと近くで見たいと思っているので。(嘘ではないから良いだろう。直接告げる機会が訪れるとは思っていなかったけれど、これもまたタイミングと思えばこの機会が一番適当であったに違いない。――こちらへ放られたホットレモンを咄嗟に受け取れば、)……え?(驚いたような表情のままに視線は手元から彼へ。)あ……ありがとう、ございます。いただきます。仙道さんも、冷やさないようにしてくださいね。(彼の言葉に甘える形とはなりつつも、付き合わせてしまった感はどうしたって否めないから。互いに体調を崩さず、また明日以降を過ごすのが一番だと理解しているからこそ、去り際にあらためての礼を述べたのならば先に戻るのは中世古の方となるだろう。)次はココア、俺がご馳走するので。(ぺこりと一礼をしつつ投げた言葉は、合宿中の目標の一つとする心算だ。)
* 10/25(Wed) 22:39 * No.204
azulbox ver1.00 ( SALA de CGI ) / Alioth