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【1】10/31(土):夕方 2号棟203号室

(前キャプテンよりお叱りを賜って以降真面目に取り組んだ結果、部屋の掃除もきちんと終えて夕方を迎えることが叶った。お陰でミーティングの最中にはついあくびも出てしまったけれど、それくらいならきっとお咎めはないだろう。次々とくじ引きを終えていく中学生の中に見知った顔を見つけた折、もしも目が合おうものなら小さく手を振る瞬間もあったかもしれない。斯くてその“彼”がルームメイトに決まったなら、共に部屋へと向かうべく荷物を抱えているだろう彼の許まで歩み寄ろう。)よう、オトサカ君。意外と早かったな。(『またな』と言いはしたけれど、まさかこんなにも早くに再会が叶うとは。けれどなんとなく予感はあったゆえに驚きはなく、のんびりと声を掛けたならば「じゃ、いこーか」と宿泊用のアパートまで向かう所存。しかして無事に2号棟203号室まで辿り着いたなら、彼が荷物を置いてから口を開くだろう。)これから1ヶ月一緒に過ごすわけだけど、なにか気になることとかある? ベッドは好きな方選んでいーよ。(要は、こちらからは特に縛りも条件も設けません、ということだ。緩く笑いながらお好きにどーぞと手のひらで並んだベッドを示しては、先ずはお互い寝床の確保からはじめるとしよう。)
* 9/4(Mon) 23:01 * No.36

アキラ!(嬉しそうに彼に駆け寄ったのは、お使いが失敗に終わり、乙坂の語る“アキラとのおしゃべり”の真相を知ったチームメイトに大目玉を食らった記憶がすでに波にさらわれたあとだった。ミーティング中もそわそわと周囲を見渡しては特徴的な頭を見つけてぱっと顔を明るくし、小さく振られた手に堂々と手を振り返し、そんな姿をまた叱られて。ようやく全ての中学生の割り振りが決まる頃には喜びだけを胸に抱き、)びっくりしたよ。ルームメイトになるなんて。(一方彼にさほど驚いた様子がなかったのが不思議で、アパートに向かう道中、「うれしいね」だの「もしかしてアキラは知ってたの?」だの、今度も小さなおしゃべりを連ねたのだろう。)――気になること? うーん……(首を傾げつつも、遠慮知らずは「ありがとう」を紡ぎながら窓際のベッドを陣取った。風と空に近いところが好きだったから。)あんまり思いつかないな。おれ、ベッドだってどっちって決めなくてもいいくらいだもの。(彼さえ気にしないのならば、その時使いたい方を使えばいいと思ったくらいだ。流石に日本の共同生活では許されないことだと知ってはいるけれど。)アキラは? いやなこと、だめなことはちゃんと言ってね。おれ、よくしちゃうみたいだから。(いつだって悪気はないのだが、本日も既に何度も叱られてしまったばかりなのだと苦笑して。)
* 9/5(Tue) 00:44 * No.40

(こちらを見るなり大きな反応を示してくれる彼の姿に、なんだか犬に懐かれたような感慨を懐いたものだ。驚いたと語る彼の顔ばせに滲む喜色にこちらも感化されたようにふっとやわらかな呼気を転がしつつ、アパートへと向けて歩みを進めよう。知っていたのと問われた折は「いや?」そんなことはないと笑顔で否定を紡ぐ道中、視界の端に彼の抱える荷物が映れば持ってやればよかったかと今更ながらに気づいたものの、それも既にアパートの階段前というていたらく。しかして彼の希望を聞いたのち、選ばれなかった壁際のベッドへと腰掛けては、さっぱりとした返答に ははは、と笑うのだった。)そうか。だが、さすがにベッドは共同ってわけにはいかねーかな。(共同で使うことに抵抗があるというよりは単純に寝床が決まっていた方が色々と楽だというだけの話だけれど、この合宿に於いては使うベッドはちゃんと決めさせてもらうとしよう。)よくしちゃう?(はて。と瞳をまるくして瞬いたのは、意外な言葉を耳にしたからに他ならない。多少の癖は感じたものの、どこぞの誰かさんのようにあからさまな問題児には見えなかったがゆえに。叱られたとの言葉にどことなく既視感を覚えないこともないけれど。)じゃあルールは特になし。お互いイヤなことがあったら都度言う、って形にするか。(互いに思いつくものがない以上、こうするより他にあるまい。下手にルールを決めるよりはこの方がこちらとしても気楽でいいのだが、さて彼の同意は得られるかどうか。答えがどうであれ、ふと「そうだ」と思い出したように呟いては。)オトサカ君、自炊は出来る?(と、なんの脈絡もなく別の話題を振るだろう。)
* 9/5(Tue) 22:33 * No.43

(もらした苦笑は寂しさの色が少し濃かった。)うん。日本人って色々きっちりしてるでしょう? おれ、なんかそういうのだめみたい。(たとえば時刻表通りに運行する電車やバスにも驚いたものだが、それを操る日本人の生真面目さもまたすごいものだと日々思う。社会主義の不自由の中で生まれた自由と、資本主義の自由の中で生まれた不自由と、どちらが良いとも悪いとも決めかねるけれど、うまく馴染むにはもっと時間がかかるに違いなかった。少々浅黒い程度の肌も文化の違いを可視化するほどではなければ、名前に至ってはまるっと日本人そのものだから、なかなか違う尺度ではかって許してもらえることは少ない。)……ルール、ないの?(だからだろうか、彼の纏うゆるく穏やかな空気に癒されるのは。チームメイトや監督のことは心から尊敬し信頼しているけれど、一方でいつも“きちんと”できているかを気にされる息苦しさがあったから。事前にあれこれと注意事項を連ねられるのを覚悟していただけに、あまりにシンプルな約束に拍子抜け。驚きの表情はすぐに安堵の形となって、)それって最高だよ! ありがとうアキラ!(諸手を挙げて喜んだ。立場が許せば今すぐ彼に抱きついて感謝のキスを降らせたいくらいだが、そうでなくとも日本人はシャイだからきっとびっくりさせてしまう。早速イヤだと言われたら悲しいので、そのまま両手は手近な枕をぎゅっと抱きしめ、)ジスイ? ……ああ、料理のこと?(新たな問いには少しの間考えてのち、)うん。できるよ。こっちに来てからはあまりしなくなったけど。
* 9/6(Wed) 00:50 * No.45

(なるほど。肌の浅黒さでいえば海南大附属のエースガードの方が濃いように思うし、そうそう見目で判断出来るものではないけれど、『日本人』との表現を聞けば彼が異国出身であることは明白。彼の纏う独特な雰囲気にも納得がいったように呼気を揺らしては、)その塩梅はこれからゆっくり見つけていけばいいさ。(彼が日本に来てどのくらいになるのかはわからないが、文化の違いはそう簡単に受け容れられるものではないだろう。生活していく以上守らなければならないものはきっと多いが、なにを重視して何処で力を抜くのかはこれから見つけていけばいいだけの話。ゆえ焦る必要はないと暗に告げながら、ルールへの問いかけには改めて「ないよ」を紡ぎ、喜ぶ様相をみとめてはふっと穏やかに微笑むのだった。ルールも大切であることは理解をしているが、無理に定めるものでもないと思っている。ましてや互いに思いつくものがないのならば尚更だ。常日頃マイペースに生きている男ゆえ色々と自由過ぎるところが難点なのだが、此度に至ってはお互い佳い方向に作用した様子。自炊への答えには安堵したように表情をやわらげた。)お。そりゃ助かる。土日と祝日は食堂がやってねえらしくてさ、自炊が出来るんならその方がいいかと思ってな。(外食ばかりでは流石に費用が嵩んでしまうため、多少でも自炊で賄う場面は出てくるだろうと思っていた。最悪おなじ棟の101号室に居る板前修業中の前キャプテンに協力を仰ごうかとも考えていたけれど、如何やらその必要はなさそうだと吐息しては「オレも簡単なもんなら作れるし」と彼にすべて任せるわけではない旨も伝えよう。「でも、」)お互い疲れてるだろーし、今日は外食にしようか。
* 9/6(Wed) 18:22 * No.47

…うん。(頷く声はもう安堵に満ちていた。うわべだけの寄り添いではなく、彼の言う“ゆっくり”はきっと此方の思うゆっくりと相違ないゆとりを持っているに違いなかった。だからといってその優しさに甘え、異文化を盾に好き勝手しようだなんて思わない。)アキラってふしぎ。(むしろ仙道彰という男の人となりを得難きものと信じ切った今、彼を悲しませないためならどんなことでも頑張れそうな気がしていた。2号棟203号室の決まり事はひとつだけ。互いに相手を尊重すること。シンプルかつ最良の約束を胸に抱き、やさしい暗黙の了解が生まれたところで話題は具体的なこれからの話へと。)……ああ、そうだった。(まずは自力解決と言われた土日祝の食事について。昼は監視という名目もありチームメイトに連れられてコンビニに行ったのだが、毎度の調達となると色々と大変なこともあるだろう。幸い冷蔵庫も各部屋にあることだし、自炊の必要性を理解すれば、)いいよ。おれ、アキラに食べてほしい料理もあるし、アキラの料理を食べるのも楽しみだな。(面倒がるでもなく二つ返事で受け入れた。もとより料理は嫌いじゃない。便利な日本ではデリバリーやら出来合いの物やらが用意される頻度が増えただけで。)外食! いいね、お出かけだ。(とはいえそれも明日以降の話らしい。本日は楽をしましょうと言われれば当然断る理由もなく、彼との散歩も嬉しかった。)アキラはどんな食べ物が好きなの?
* 9/6(Wed) 21:45 * No.49

それは初めていわれたな。(抜けているだのマイペースだのとはよく称されるものの、『不思議』といわれることはなかったように思う。もっとも人からの評価を気にするような性分ではないゆえ他所でどういわれているかなど把握してはいないが、彼からの評価が悪いものではないことくらい言葉のニュアンスから読み取れる。ゆえ勝手に褒め言葉のひとつと受け取っては「オレから見たらお前もふしぎな奴だよ」とおなじニュアンスで言葉を返し、口の端を緩くあげるのだ。しかして彼の了承を得られたならば毎週とはいわずとも多少自炊で賄うことは叶うだろう。心強い言葉には安堵したような吐息も零れるが、料理の腕については口にした通り簡単なものしか作れぬもので、彼の期待に応えられるかはさておき。)なにをするにしても、まずはこの辺の地理を把握しとかねーとな。(外食に行くにも、買い出しに行くにも、登下校するにも先ずはこの近辺の地位の把握が優先だと、今更のんきに笑うのだった。問題がないようならばちょっと早いがアパートを出て、のんびりと歩みを進めていこう。もちろん下調べなどしていないゆえ、行き当たりばったりになる。)好きな食べもの?(はて。飛んできた質問には少々考えるように視線を逸らした。基本食べ物に関しても好き嫌いはないものの、ひとつパッと頭に浮かんでは思い出したように口を開こう。)魚かな。刺身にしても煮つけにしても、焼いてもうまいだろ? 調理するのは大変だけどな。(釣りは単純な趣味であり、大抵はその場に居合わせた釣り人に釣った魚を譲ることが多いのだが、持ち帰ることも当然ある。それゆえ好きなものと聞かれて思い浮かぶほどには、食べることも自然と多くなっていた。)そっちは?(と、彼の方へと眼差しを向けては、おなじ問いを返そう。)
* 9/7(Thu) 15:22 * No.52

ほんとう? よく言われない?(此方に来て彼ほど不思議な人にまだ会ったことがないけれど、日本では「不思議」ではなく別の言葉を使うのかもしれなかった。魅力的で心惹かれる。それを日本語ではどう表したらいいのだろう。悩んでいたら同じ評価をもらったので、再び瞬き、「ほんとう?」と尋ねた。「おれのふしぎはね、……こう、なんだかとっても好き、って感じ?」と付け加えたなら、同じなのは音の響きだけだったのかもしれないけれど。)──うんうん。迷子になったらこまるしね。(彼と出かけられるなら名目はなんでもよかったが、迷子にならないための散策とあらば荷ほどきもそこそこに外出するのも許されるだろう。荷物がぱんぱんに詰め込まれたスポーツバッグの中身だって、今夜使うのは替えの下着くらいなものだ。そうしてぴょんとベッドから飛び降りれば、飼い主について回る子犬よろしく彼の後を追うのだろう。)……魚?(好き嫌いを知ることは相互理解の一環である。などと大層な目的意識もなく、せっかく料理をするならば彼の好物をと思ったまで。しかし返って来たチョイスに小さなたくらみはあっさり破れ、「魚料理はむずかしいなあ」と眉を下げて。)…そっか。日本では魚もよく食べるんだものね。(年頃の男子高生ならばもう少しジャンキーなものを好むような気がしたが、こんなところでも文化の違いを思い知る。)おれ? おれはね、プエルコ・アサード!(一方、此方は分かりやすく肉と答えて、)あ、ローストポーク……こっちではヤキブタっていうのかな。おれの国ではよく食べられる料理なんだ。ライスといっしょに食べたり、パンに挟んでサンドイッチにしたり。おいしいよ。
* 9/8(Fri) 01:06 * No.54

(考えるように少しばかり瞑想したのち「いわれねーかな」と緩く笑った。しかして告げられた『不思議』に籠められた意味を知れば驚いたように瞬きをつきもしたが、当然悪い気はしない。)それならオレのふしぎは、興味があるって感じだな。(彼がどのようなバスケをするのか、純粋に興味があった。こちらも悪い意味ではなく、寧ろ好意的であるといっていいだろう。人を見る目はそれなりにあると自負しているゆえ、彼とはじめて出会った折より感じた予感に間違いはないだろうと思っている。荷解きに関しては必要ならば帰宅後に手伝うとして、外食と銘打った散策へ出掛けるとしよう。)捌くのも難しいからな。(魚料理は難しいの言葉に同意するよう相槌を打っては、続く言葉に眼差しを向ける。口振りからして彼の元いた国ではあまり魚は食べないのだろうかと思考を巡らせては、)刺身は食べたことある?(釣った魚を持ち帰った折、刺身か焼き魚になるのが定番だった。この合宿中に釣りに行けるかどうかはわからないが、さりげなく道具も持ち込んでいるので行く気はある。素人レベルゆえ綺麗にとはいかずとも少しは捌けるし、板前修業中の先輩に頼めば綺麗に刺身に切り分けてくれるはずだから、彼の返答次第では夕食に刺身が並ぶ未来もあるだろう。)プエルコ……?(聞いたことのない料理名を聞けばきょとりと瞳を丸くして、頭にもわかりやすくクエスチョンマークが浮かんだだろう。のちにその正体を聞いたなら「ああ」とハムみたいなものかと大雑把に解釈しては頷いて。)それはうまいだろーな。……っと。右か左、どっちに進む?(これから一ヶ月通うことになる銭湯を正面に見ながら、さっそく行き当たりばったりな問いを気軽に投げよう。)
* 9/8(Fri) 18:41 * No.57

キョーミがある……知りたい、ってこと? ああ、うん、そうかも。おれも知りたいよ、アキラのこと。(「そっか、そう言えばいいんだ」と不思議よりも適切な語彙を得たならば、なるほどと独り言つ。けれど「なんだかとっても好き、って感じ」とて決して間違いではない気がしたから訂正はせず、「じゃあおしゃべりして行こう」と歩き出し。)……さばく?(まずはそこからである。日本に来てまだ1年と少々。母国に居た頃から日本語を使う機会はあったけれど、そうそう日常会話に登場しない言葉はぴんと来ない。)うん、サシミはわかるよ。スシの、ライスがないやつでしょう? でも食べたことはないな。(流石に刺身は知っているけれど、此方もやはり本の知識といったところ。その理由は、「おれ、魚って日本に来て初めて食べたんだ。焼いたやつだったけど、おいしかったよ」と付け加えればわかってもらえるだろうか。キューバに魚を食べる文化はない。宗教的な問題ではなくそもそも身近に売っていないのだ。魚屋なんてどこにもない。魚介類とてレストランでしか見かけない。もし彼が不思議そうな顔をするならば、そんな話もしただろう。「サシミ、アキラが好きなら食べてみたいな」とも。)うん、キューバは豚肉をよく食べるんだ。(そんな話をしていれば、あっという間に合宿所を出て岐路に立つ。)……えーっと、じゃあこっち。(右手を指さした理由はなんとなく。強いて言うなら駅まで遠い方がよかった。)この先が、藤沢駅でしょう? 朝は反対の駅から来たんだ。(引率役のチームメイトに連れられて降り立ったのは、左手にある合宿所の最寄り、藤沢本町駅。徒歩5分の散策はちょっと物足りなかったから。)
* 9/9(Sat) 00:38 * No.58

(興味への解釈には同意を示すよう「そんな感じ」と緩く頷いた。)一ヶ月もあるんだ、知る機会はたくさんあるだろーぜ。(合宿は一ヶ月、部屋もおなじ。お互いを知れる機会は幾らでもあるゆえ焦る必要もないだろうと、紡ぐ言葉は相変わらずのんきであった。そういえば彼は異国出身であったのだと『捌く』に対してのリアクションを受けて改めて認識しては、)ああ、そうか。切るって意味だよ。(手振りでも伝えるべく片方の手のひらをまな板に見立て、もう片手でトントンと切る仕草をしてみせる。ざっくりとした解釈へも「そうそう」その認識で問題ないと緩く笑ってみせながら、初めての言葉を聞けば今更ながらの質問を投げよう。)へえ。近くに海がないとか? ……そーいやどこの国の出身か聞いたっけ。(あまり深く掘り下げてゆく性質ではないゆえ、こういうことはザラにある。しかして続く言葉には頷いて見せるだろう。)じゃあ釣れたら刺身にしようか。魚屋で買うことも出来るんだが、そこは臨機応変にな。(この合宿中にも釣りに出掛ける姿勢を示しつつ、ボウズになる場合も当然あるゆえそこは当日次第だとなんとも緩い言葉を紡いだ。彼のお国事情にも相槌を打ちつつ、示された方角を見遣れば「オーケー」と右方面へと爪先を向けた。)そっちが藤沢本町駅か。オレは藤沢駅からきたんだったかな。(一本道だから迷いはしなかったものの「思いの外遠かったな」と語る顔ばせは今朝遅刻をかました身だというのに随分とのんきだっただろう。しかして早速飲食店が見えたなら、看板を見たのちに彼へと眼差しを向けて。)おお。イタリアンだってさ。どーする? 駅の方まで行ってみるか?(駅の近くならば飲食店は多いだろうと。ゆるりと問いを投げ、彼の反応を待つとしよう。)
* 9/9(Sat) 20:05 * No.63

ううん。日本と同じ島国だから海には囲まれているよ。でも、国のスーパーじゃ全然売られてないんだ。あっても冷凍されてるし、新鮮な魚なんて漁をする人たちの村に行かなきゃ食べられないから。(だから魚とは縁遠い生活なのだ。とはいえ生まれた時から食べたことがないので欲することもなく、別に苦でもないのだと笑って。)聞かれてないかも。キューバ、ってわかる?(中高校生にもなれば授業である程度世界地図を眺める機会も増えるだろうが、日本に来てから自己紹介の度に疑問符を浮かべられることも少なくない。名前くらいは知っていても、すぐ近くにあるバスケットの国アメリカとは知名度を比べるまでもないだろう。ゆえにたとえ彼の反応が芳しくなかったとしても気にすることはなく、意識は近い未来、刺身を食べる機会の方へ。「約束ね」とはしゃいだ声で提案を受け入れてのち、少し歩いたところでまずは一軒目の出会い。)イタリアンもいいけど、もう少し色々見てみたいな。(けれど合宿所から近い店ならば今後も立ち寄る機会はあるだろうと判断し、続く誘いには大きく頷いた。)うん。駅の方、行ってみたい。食べ物のお店以外にもアキラの好きなものがあったら教えて。(駅に向かえば向かうほど店の数は増えるだろうから、道中が彼を知る旅になればいい。)……あ、そういえば、(ふと彼について知ったことを思い出す。今更ながら。)アキラって高校生だったんだね。オレびっくりしちゃった。すごい有名な選手なんだぞーって、別れたあとチームメイトに色々説明してもらったんだ。(厳密には失礼を叱られたのだがそれはさておき、「アキラたくさんほめられてたよ」なんて何故か自分事のように誇らしげに報告して。)
* 9/9(Sat) 23:34 * No.66

国の違いってやつか。日本じゃ当たり前に売られているから、なんだか想像つかないな。(スーパーはもちろん、食卓にも当たり前のように魚が並ぶ日本である。国ごとに違いがあることはわかっていたことだが、改めて世界は広いなと感慨を得ながらやわらかな呼気を転がした。)キューバ? 場所くらいなら知ってるが、どんな国かまではわかんねーかな。(失礼ながら彼の出身国こそわかれども、文化などを含めてどのような国であるのかまでは知り得なかった。緩やかな笑みには申し訳程度のばつの悪さも滲んだものの、彼が教えてくれるのならば話を聞くのも吝かではなく。いつになるかは未定なれど確かに言葉で約束を結んだなら、一軒目の反応には了承するよう頷いて「いこーか」と駅の方へと足を進めよう。)オトサカ君こそ、食べてみたいもんとかねーの? 興味があるもんでもいいけど。(今取り立てて興味を惹かれるものはなく好き嫌いも特別無い男より、客人の立場にある彼の好みや興味に合わせた方がスムーズだろうと思うからこそ問いかけた。もちろん無理強いをするつもりはなく、とくにないようならば相変わらず宛てなくふらふら飲食店を探す旅となるだろう。傍らから『そういえば』の声が挙がれば「ん?」とそちらへ眼差しを向けて。)ああ。その内わかると思って言い忘れちまってたが、そーだよ。(高校生である旨を自らの口からも改めて伝えつつ、続く称賛の言葉には多くは応えず、ただ「どーも」と口許をふっと緩めて笑った。)この合宿には他にも面白ぇ奴らが集まってるから、オトサカ君も退屈しないんじゃねーかな。どっか興味ある学校はあるのか?(暗に自分以外にも注目すべき選手がいることを伝えながら、こちらも今更な質問を投げてみよう。)
* 9/10(Sun) 21:27 * No.68

じゃあ、部屋に戻ったら色々教えてあげるね。あっちに居た頃の写真もあるよ。(知らないなら知ってもらえばいいだけのこと。もちろん興味のない相手に無理強いはしないけれど、彼にとって自分は“不思議”なようだったので。ぱんぱんのスポーツバッグの中には小さなアルバムやポストカード、数枚のCDに小型のプレーヤー。食事を終えてから入浴までのひと時、またひとつ楽しみを増やして。)うーん、日本の食べ物はおいしいものばかりだから迷っちゃうけど、……あ、じゃあファミリーレストランがいいな。あそこなら色んなメニューがあるでしょう?(今度は母国での好物を挙げるわけにもいかず、ぱっと思いつくメニューがないからこそのリクエスト。それに選択肢が多いからこそ自然と彼の好みも知れるだろうと思いつき、「ね?」と問いかけた。)…ふふ、アキラってば、おれがまちがえてるのに何も言わないんだもの。やっぱりふしぎだよ。(そうして思い出した彼の正体についてはお互いに今更といった空気を醸しつつ。気遣いではなく本気で気にしていない風だったので、こちらも非礼を詫びるでもなく穏やかに笑うばかり。初対面で取っ払われた年齢差という壁を、今になって再び築く必要性も感じなかった。)そうみたいだね。ほかにもすごい選手がいっぱいなんだから気をつかえって言われたっけ。でもおれ、高校の名前とか選手の名前とか全然覚えていなくて…(それは彼自身がよくよく体感していることだろうが、気になる学校と言われれば困ったように眉を下げた。)でも、試合はいくつか見たんだ。その中でもよく覚えているのが赤いユニフォームで、……そう、赤い頭の人がいたでしょう? あの人のジャンプ、すごく高かった。それとドリブルが速い人もいたな。あとシュートフォームがとてもきれいな人。(鮮明な記憶は顔貌ではなくプレーの印象にのみ宿る。真っ先に湘北の選手を思い出したのは、単に赤が好きだから、なんてくだらない理由もあったのだが、ゲームメイクや上手いテクニックよりも秀でた“動き”に目を奪われているあたり、好みがわかりやすいだろう。)
* 9/11(Mon) 00:51 * No.70

よろしく。帰ってからの楽しみが出来たな。(これを機にまだ知らぬ彼の一面がわかるかもしれないし、単純に異国にも興味があった。ゆったりと笑っては教示を願いつつ、となると戻り次第入浴の前にまずは荷解きとなるのかなと未来を描きつつ。)ファミレスか。オーケー、それなら駅から少し離れたところにあるんじゃねーかな。(ファミレスは駅前というよりも、少し離れたところにある印象があった。されど看板や案内板が見えるまでは予定通りに駅前を目指して歩みを進め、「ファミレスなんて久し振りだな」と感慨を零す。部活帰りにチームメイトと寄るとすれば時間的にも喫茶店か、バーガーショップが多かったように思うので。)ん? まあ、バスケに年齢は関係ねーからな。(年齢を重ねただけ経験も知識も豊富になるのは確かだが、それだけでは決して測れないものがあることは今年の新人からもよく学んだことだ。年長者を敬う心は持ち合わせていながらも、しかしそれを自分にまで当て嵌めることはなく。なんなら小学生に名前呼びをされたところで気にも留めぬだろうとさっぱりと笑ってみせながら、彼の“興味”について話しを聞くとしよう。)へえ?(赤い頭と聞いて浮かぶ顔はひとつだけ。練習試合の時より頭角を現していたけれど、予選に於いてその名は広く知れ渡った選手だった。陵南にとっては因縁の好敵手といっても過言ではない学校の選手を挙げられても顔を顰めるところか嬉しそうに笑って、かの学校の名を告げるだろう。)――湘北だよ。赤い頭は桜木で、ドリブルがはえーのは宮城かな。フォームが綺麗なのは三井さんか。(学校名と共に挙げられた特徴より思いつく名前を伝えて。他にも流川という末恐ろしい新人も擁している湘北に注目がいくのも無理はないと、語る声は穏やかなものだった。)全員この合宿にきてるぜ。興味があるんなら、個人練習を申し込むのもいいんじゃねーか。(と、そうこうしている内に駅前まで辿り着くはず。ファミレスの看板も、少し遠くに見つけることが叶うだろう。)
* 9/12(Tue) 11:07 * No.74

……ショーホク?(そういえばそんな名前の高校だったかもしれない。いかんせん日本の地名やら学校名やらは覚えにくい。)サクラギ、ミヤギ、ミツイ……(けれど彼が教えてくれるなら、その音はいくらか色づいて聞こえた。あのすてきな選手たちが一堂に会する此度の合宿。そう思えば俄然やる気になってきた。)うん、 キョーミある! おれ、うまい人の動きがたくさん見たいんだ。(体がしなやかに伸びゆくさま、活力に満ちた跳躍、ひらめくような瞬発力、それに正しい動きというものはとても美しく魅力的だ。両手をぎゅっと握って“ワクワク”を体現するように頷けば、)でもまずはアキラの動きが見たいよ。明日から楽しみだな。(一バスケ選手として成長したいという思いはもちろんあれど、それ以上に身体を動かすことそのものに喜びを見出だす男は優れた他者の動きを“観る”ことも欲していた。「明日はどんな練習をするのかな」「アキラは気になる選手はいないの?」そんな話を続けながら。)……あ! あったよ。ファミレス!(『ファミリーレストラン』と掲げた看板はチェーン店のものだろう、見覚えのあるものだった。けれど訪れたことはない。)どんなメニューがあるかな。アキラは来たことある?(なんて話していれば、少し遠くが目前に変わるのもあっという間だ。歩幅でいえば彼の方が断然広いのだが、穏やかな歩みといそいそとした早歩きでは此方が先導するかたちに。──土曜日の夕方、けれど駅前から少し離れたことで多くの客がなだれ込むようなことはないのだろう。店内は意外と空いていた。)おなかすいたね。(おかげで四人がけのテーブルに通されて、足の長い彼もゆったり座れそうだ。ソファ席と通常のチェア、座る前に「どっちが好き?」と問いかけた。当然選ばれなかった方に座るつもりで。)
* 9/12(Tue) 23:46 * No.78

(先刻隣の部屋のチームメイトには新人の勧誘について釘を刺されたばかりであるというのに、自校の選手ではなく他校の、それも宿敵たる湘北の選手を紹介しているとは。この会話を聞かれようものならまた雷を落とされるかもしれないなと今更ながらに思うものの、勧誘はどうにも性に合わなかった。もちろん学校見学の折には役目を果たすつもりではいるけれど、彼を含めて中学生たちには各々が行きたいと思ったところへ行ってほしいと思っている。嘗て自身がそうしたように。期待を募らせる様相をみとめては「見るだけなら幾らでも」と笑って応え、気になる選手の話題に及べばうーんと考えるように視線を逸らした。)中学生に関しちゃ正直さっぱりわからねーから、今のところはなんともな。高校生なら流川と桜木、海南の牧さんあたりは見といて損はないと思うぜ。(前者二人は彼も注目している湘北擁する期待の新人、後者は全国区のバスケットボールプレーヤーだ。他にも優れた選手は数多居るものの、自分基準で注目の選手を挙げるのならばこの辺りであろうと言葉を返しつつ、しかして彼の声に導かれて眼差しを向けた先で目的地の看板を目視したならば、そちらへ向かってのんびりと歩みを進めていこう。)あるけど滅多に来ねーかな。前に来た時はなにを食ったっけな……。(思い出せない程前というよりは単純にあまり印象に残っていないだけなのだが、それはさておき。無事に店内への入店が叶ったならば「そーだな」と相槌を打ちつつ、席への問いかけには「じゃあコッチで」とソファ席ではなく通常席へと腰掛けるかたちで応えよう。彼の着席を確認次第テーブルの上に置かれていた2枚のメニュー表の内の1枚を広げて彼に手渡すつもり。)オトサカ君、サラダとピザならどっちがいい?(とは、少し経ってから零した音だ。メニュー表へ眼差しを落としたまま唐突に問い掛けては「両方でもいいよ」と言葉を続けただろう。)
* 9/13(Wed) 22:12 * No.81

高校生ならルカワとサクラギ、カイナンのマキサン……うん、わかった。明日見てみる!(彼の興味の対象と知ればおのずと自分の興味の対象ともなる。「サクラギミヤギミツイ、ルカワサクラギカイナンのマキサン」メモする代わりに音で覚えておこうと復唱するも、単に名を連ねたちょっとした呪文のようだった。それでもリズムに変換すれば頭には入るのだから、この後も時折思い出したように素敵な呪文を繰り返したことだろう。──ただ、今この時ばかりは何を注文すべきかで頭がいっぱいだった。ソファ席に腰を下ろしてメニューをよくよく眺めては、うーんと唸って迷う事しばし。「全部おいしそう」と呟くも、元々優柔不断というわけではない。どちらかと言えば思い切りよく、母国に居た頃はその場のノリで興味のあるものをスパッと選ぶタイプであった。全ては日本がおもてなし精神にあふれているせいである。)日本のメニューって写真がいっぱいでカラフルで……いつ見てもびっくりするよ。見てると全部おいしそうな気がするから、なかなか選べなくてこまっちゃうけど。(ゆえにどれにすべきか決めかねて、ハンバーグとステーキ、パスタとグラタン、オムライスのページを行ったり来たり。)え?(そこに投下された新たな選択肢に顔を上げれば、彼とは視線が合わなかった。ただ、迷いや欲張りを見越したのだろうか、付け足された言葉に瞬けば、直後「どっちも」と素直な返事を差し出して。)いっしょに食べよう、ってこと?(それから首をかしげるも、どのような回答であっても前言を撤回することはせず。やはり選択に困った彼が第三者の決定をほしがったのならそれはそれで。)
* 9/13(Wed) 23:21 * No.83

(呪文のような言葉を呟く彼を微笑ましく見守っていたのも数刻前の話。今はメニューと睨めっこをはじめた彼を一瞥しては今更ながら日本語もちゃんと読めるのだなと感慨を懐きつつ、さてこちらも頼むものを決めてしまおうと眼差しを手許のメニューへと落とすのだ。ついさっきまで魚の話をしていたこともあり、なんとなくシーフードドリアの気分だなと生来の気質もあって注文も早い段階で纏めつつ。)食べれるんなら1品に絞らなくてもいいんじゃねーか。(ふっと笑むような呼気をまろばせては、そんな助言をひとつ送ろう。彼の胃袋がどんな具合かはわからぬが、育ち盛りで食べ盛りな年頃なれば不可能なことではないゆえに。返事が返ったならば視線をあげて、彼へと眼差しを向けてはにこりと笑うだろう。)そう、ひとりで全部はさすがに食いきれそうにねーからな。頼むんならシーザーサラダとマルゲリータあたりで考えてんだが、シェアは嫌か?(1品だけではきっとお互い物足りぬだろうし、折角2人で来たのだから様々なものが食べられたらいいと思っての提案だった。サラダもピザもチョイスとしては無難なところを選んでいるが、彼の希望によってはメニューの変更にも対応するつもり。どのような答えであれ、彼の反応を窺いつつ軈てこう切り出すだろう。)食うもん決めたなら店員さん呼ぶけど、どう?(ゆるく首を傾げては状況を問うてみよう。椅子側の席の方が通路が近いゆえに請け負う所存。彼の返答次第では手をあげて「すみませーん」と店員さんを呼んでしまって、注文まで述べてしまうだろう。)
* 9/14(Thu) 22:08 * No.87

(難しい漢字や言葉の意味は理解が進まないところもあるが、幸い日本のメニューがいかに親切であるかは前述の通り。一般的な料理名なら当然わかるし、写真を見れば全部おいしそうで以下略だ。やさしい助言に身をゆだねてしまいたい気持ちになりつつ、)うーん、でも食べすぎると太るから。(食欲はあるものの今日はバスケもダンスも出来ていないので少々エネルギーを持て余している自覚がある。そうでなくとも日本の食事はおいしくてついつい食べすぎてしまうので、来日したばかりの頃は一気に体重が増えて驚いたことも。)……ううん!(そんな折、彼の問いかけが望んだ意味合いを持っていたことを知れば、「嫌か?」の問いにはぶんぶんと首を振る。ベッドすらシェアしてもいいと言ってのけるのだから、友人やチームメイトと食事を共有することに抵抗などあるはずもない。目を輝かせて「どっちも好きだよ」と付け足せば、)なら、おれのもシェアしよう。えっと、ミートソースのパスタに牛肉のハンバーグにするよ。(彼が首を傾げたのが合図となって、あれほど迷っていたのが嘘のようにぱっとメニューを二つ選んだ。その後、全ての注文が彼の口から紡がれたなら、ようやくガラスのコップに口をつけてのち、)魚もだけど、牛肉もあんまり食べたことなかったんだよね。(一息つきながら、先のチョイスの理由を告げて。好き嫌いではなくやはり母国の環境ゆえに。)アキラはやっぱりシーフードが好きなんだね。お肉はあまり食べないの?(ピザとドリアの組み合わせから洋食も好むことはわかったが、自分が頼んだハンバーグのことを思い出せばふとそんな質問も重ねつつ。──やがて他愛ないおしゃべりに「お待たせしました」と店員の声が重なれば、改めてコップを手に取り、)おれたちの出会いに。(ささやかながら祝杯を。時と場所が違えば随分とキザな言い回しも、へらりと笑う気の抜けた様では格好がつかないまま。さて、掲げたそれに重なり合う音はあるだろうか。)
* 9/15(Fri) 01:49 * No.90

太る?(これはまた意外な言葉が飛び出したものだと、ぱちりとひとつ瞬きをついて。)けっこう食うほうだけど、太ったことはねーなあ。(見掛けの通り食はそれなりに。お陰で体格に恵まれバスケをする上で有利を勝ち得ているが、体質なのかきちんとエネルギーの消費がされているのか定かではないものの余分な脂肪がついた試しは一度もなく、考えてもみなかったと他人事のように緩く笑った。彼の了承も無事に得れたならば予定通りにサラダとピザは注文に加える所存。その流れで彼自身の注文も聞けたなら「オーケー」と相槌を打ち、去りゆく店員の背を見送ってはあとは料理が届くのを待つばかりだ。)牛肉も? へえ、豚や鶏が主食な感じ?(主食というのはやや語弊があるやもしれないが、魚や牛をあまり食べないということはその二択になるだろうかと思ったゆえに。海外のバスケに興味がないわけではないものの外へあまり目を向けていないのは事実であり、知らないことはまだまだ多いんだなと彼と接してはつくづく思うのだった。)いや? 肉も好きだよ。今日はたまたまシーフードな気分ってだけ。(あっさりと笑って生来の気まぐれさを告げる。言葉にした通り肉は好きだし、なんなら外食は魚よりも肉を食べるほうだ。程なくして店員が料理を持ってくればテーブルはたちまち賑やかになるだろう。しかしてどこぞで聞いたことのあるような気障な言い回しと掲げられたコップを見遣れば、瞳を丸くしたのもほんの数舜。すぐに相好を崩しては、おなじように緩い笑顔を顔貌に広げた。)あはは。まあ、これからよろしくな。(乾杯、とおなじくコップを掲げては控えめに祝いの音を鳴らそう。そうしてコップの水を一口飲んでは、さっそく料理を取り分けるとしよう。率先して行うのはこちらが先輩である自覚はあるゆえに。サラダを小皿に分け終えたところで「こっちもわけよーか」と、シーフードドリアを指しては問うてみる。彼の返答によってはドリアもシェアすることになるだろうし、会計ではこちらが多めに払うつもりでいる。とはいえ入浴時間まではまだ時間もあるゆえに、暫くはここで談笑に花を咲かせることになるだろう。なんならデザートだって頼んでいいのだし。)
* 9/17(Sun) 00:39 * No.92

うん。それにジャンクフードはおいしいけど高カロリーで栄養が少ないしね。(意外にも食事に気を遣うのは海外生活が長かった父の影響だ。もちろん適量で済ませれば問題ないし、摂取した分きちんと動けばいいだけの話だけれど。現に驚きの体重増加も食生活を元に戻して体を動かせばこの通り。適度に筋肉質な体は褐色と相まってそれなりに引き締まって見えるはずだ。)アキラはちゃんと動いているんじゃない? あとは食べるものによるのかも。魚は食べても太らないのかな?(大柄な彼はそもそもエネルギーの消費量が違うのかもしれないが、もしそうならばと魚に対する興味は増すばかり。とはいえ魚を食べるのは次の機会にするとして、今日はそこそこジャンキーに、豪勢に。何せ祝いの席なのだから。)主食…っていうか、ほとんど豚肉しか食べないかな。鳥も時々食べるけど、キューバは豚の方がおいしいんだ。それに牛は魚よりは手に入るけど高いし、ふつうは禁止されていて……あ、ほんとうは食べたらだめじゃないんだけど。(もはや暗黙の了解のようになっていて、食べたら逮捕されるなんて噂もあるから普通の人はまず食べないのだ、と話せば彼はどんな反応をしただろうか。食文化の違い以上に社会のつくりの違いは日本人にはよく驚かれる。「おれの家は父さんが日本人だから、たまに外国人向けのレストランで食べたことがあって」と苦笑しつつ。)そうなの? じゃあよかった。(そして頼んだハンバーグもシェアできると安心すれば、ほどなくして賑やかなテーブルの上は二人で仲良く半分こ。その前に感謝の乾杯も忘れずに。こうした気取った行為を日本人はあまりしないと知っていたけれど、親愛は惜しみなく表現するタイプなので。)うん、よろしく。(ガラスが触れ合う音を聞き届けたなら、にこりと笑って同じように水を飲んだ。それから厚意は素直に受け取って、サラダにピザにシーフードドリア、彼が与えてくれたものを口にするたび「ありがとう」「おいしいね」と喜んで、お返しにパスタを取り分け、ハンバーグは食べやすいようにナイフを入れた。)おれ、ドリアも初めて食べたよ。おもしろいね、これ。(どうやら日本発祥のメニューらしい、という情報はメニュー表の脇に添えられた小さなコラムにて。そんな小さな発見すらも共有すれば、楽しい夕食をまったり味わった二人が店を出るのは予定より遅くなったかもしれない。)
* 9/17(Sun) 22:13 * No.94


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